民家園で本格的なひな人形 飾り付け 世田谷、3日まで 古今雛や御殿飾りなど
2020年3月1日
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華やかに並べられたひな飾り=世田谷区喜多見の次大夫堀公園民家園で

 昔ながらの本格的なひな人形が、世田谷区の次大夫(じだゆう)堀公園(喜多見)と岡本公園(岡本)の両民家園に飾られ、来園者の目を楽しませている。三月三日まで。

 江戸の町で流行し、現代のひな人形の元になった「古今雛(こきんびな)」や、今でも東海地方でよく飾られ、御殿に内裏雛(だいりびな)や三人官女がいる「御殿飾り」など、江戸後期ごろから昭和初期にかけてのひな人形やひな道具が、両民家園合わせて百点以上ある。ひな人形は、区内の旧家などから寄贈されたもの。ひし餅やひなあられ、白酒などの供え物も並べられている。

 同区民家園係の田村真実さんは「五段飾りや七段飾りを出す家は少なくなってきましたが、おひなさまを見て、季節の行事を思い出していただければ」と話している。

 両民家園では、江戸後期〜明治初期の区指定有形文化財の建物を復元し、農家の家屋敷や農村風景を再現している。いろりで火をたくなど昔の暮らしや季節ごとの行事も紹介し、「三月節句」の時期には、ひな人形を飾っている。

 開園午前九時半〜午後四時半。入園無料。月曜休園。三月一日に予定されていた節句の由来などの解説会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止になった。