悲惨な思い 二度としないように 大槌・吉里吉里に震災記念碑が完成

 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町吉里吉里地区に、震災の記憶と教訓を伝える記念碑が完成し、29日に除幕式が開かれた。

 御影石製の碑は高さ約1メートル、幅約2メートルで「忘れない あの日 あの時を 2011.3.11」と刻まれている。併設の小さな碑には100人が犠牲となった地区の被害状況を記し、震災前の風景写真を焼き付けた。

 住民でつくる吉里吉里地域復興まちづくり協議会が船越湾を望む国道45号沿いの町有地に建立した。費用は町の地区別慰霊施設整備事業補助金300万円を充てた。気負わずに訪れ、語らえる場にしようと丸い石のテーブルも設置。慰霊や祈念ではなく、あえて記念碑の名称を選んだという。

 協議会長の藤本俊明さん(70)は「吉里吉里には明治三陸大津波、昭和三陸津波の石碑がある。津波とは切っても切れない地域だからこそ、悲惨な思いを二度としないように防災意識を高めなければならない。このような石碑の建立は今回限りにしたい」と話した。

完成した震災記念碑を囲む住民ら
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3/1(日) 12:10配信河北新報