新型コロナウイルスの感染拡大を受け、湊川神社(神戸市中央区多聞通3)は、拝殿の鈴を鳴らすひも「鈴緒」を取り外した。参拝客が手を清める手水舎も、水を抜いてひしゃくを撤去。接触感染のリスク低減を図っている。

 政府が決定した感染拡大防止の基本方針などから、2月27日に決めたという。「不特定多数の人が最もよく触るもの」として、境内の3本の鈴緒を外し、手水舎4カ所を止めた。社務所前にはアルコール消毒液を置いている。

 広報担当者によると、鈴緒で鈴を鳴らすのは古くからの習わしではなく、「なくても参拝に支障はない」。手水の代わりとしては、境内へ入る前に「はらいたまえ、清めたまえ」と心の中で唱えるか、家を出る前に塩で清めると良いとし、「安心してお参りしてほしい」と呼び掛けた。

 マスクをして参拝した主婦(55)=須磨区=は「高齢の母親がいるので、(手水舎での)お清めが終われば消毒しようかと思っていた。神社側が配慮してくださり大変ありがたい」と話した。

 市内では生田神社(同区下山手通1)なども、鈴緒や手水舎について同様の対策をしている。(小谷千穂)

3/4(水) 6:50
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