英国政府は3日、新型コロナウイルスの感染拡大に備えた「行動計画」を発表した。感染者がさらに増えた場合、引退した医師や看護師らにも治療に加わってもらったり、警察の業務を治安維持と重大犯罪に絞ったりする。実行に必要な法整備も進めるという。

行動計画は、今後さらに感染が広がった場合の対応をあらかじめ定めたもの。「感染がピークに達する数週間は、職場の5人に1人が病欠ということも起きうる」などと指摘している。そうした事態になれば、原則無料で医療が受けられる「国民保健サービス」(NHS)では感染者の治療に集中するため、不急の治療は延期したり、公的サービスが逼迫(ひっぱく)すれば英軍がサポートに回ったりする。在宅勤務の奨励や学校閉鎖なども検討するという。

英国内では3日朝までに1万3911人に感染の検査がなされ、51人の感染が確認された。新たに確認された12人のうち1人は日本に渡航歴があるという。英政府は、英国はまだ感染拡大を4段階に分けた場合の1段階目「感染の封じ込め」の段階だとするが、ジョンソン氏は「感染者は増える可能性が高い」と指摘し、「感染拡大を遅らせる」という次の段階に備えるとしている。

ソース/YAHOO!ニュース(朝日新聞社)
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