江藤拓農相は6日、閣議後の記者会見で「職場や家庭に花の購入を促進する取り組みを始める」と表明した。新型コロナウイルスの流行や小中高校の一斉休校を受け、卒業式や送別会、お彼岸などに使われる花の需要が急減した。花きの価格も低迷している。オフィスや食卓に花を飾ってもらったり、花をプレゼントする習慣を広めたりして、需要の底割れを防ぐ。

3月は1年間で最も花きの需要が高まる時期のひとつ。需要に応じて全国の農家も供給を増やす。農相は「3月14日のホワイトデーには、たとえ義理チョコであっても花をお返しすることをお願いしたい」とし、販促に向けたポスターなども準備した。地方自治体や関係団体にも公共スペースでの花飾りを呼びかけるという。

新型コロナの流行による一斉休校をめぐり、農相は「(生乳が)加工原料にまわるときの差額を何とかしたい」とも語った。給食用の牛乳がバターなど加工用に出荷を切り替えた場合、出荷価格の減少に伴う所得減を国として補填したいとの考えを述べた。

2020/3/6 10:45
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56466010W0A300C2EAF000/