高知県立幡多農業高校(四万十市)の生徒とローソン高知(高知市)が共同開発したシフォンケーキとシュークリームの2商品が、中国、四国地方のローソンで発売された。いずれも県産の文旦果汁を使った力作で、生徒たちは「多くの人に高知の味を知ってもらうきっかけにしたい」と意気込んでいる。

 仕掛け人は、幡多農高・生活コーディネート科の2年生8人でつくる「ぶんたん娘(ご)」。生産量全国1位を誇る県産文旦の販売促進に取り組んでおり、学校や地域のイベントで文旦を使った菓子を売っている。2019年夏、「ぶんたん娘」がローソン高知に新商品の開発を打診。快諾した同社が9月から学校に赴いて商品開発やマーケティングの基礎をぶんたん娘に指南し、生徒たちが提案したレシピをたたき台に味の改良を重ねた。

 シフォンケーキ(税込み145円)は、文旦の果汁入りシロップを練り込んだ生地にホイップクリームを注入。シロップ量を増やし、果実の香りを強めるよう工夫した。シュークリーム(同140円)は、文旦果汁とチーズを配合した硬めのチーズクリームを柔らかい皮で包んだ。クリームの配合量を考え、チーズが苦手な人でも楽しめる味に仕上げた。

 シュークリームは特に好評で、用意した計2万5000個は2月下旬の発売から1週間たたずに売り切れた。原材料に限りがあり、追加製造は未定だ。「ぶんたん娘」の高野真歩さん(2年)は「文旦の風味を生かすことを心掛けて開発した」と話し、ローソン高知・商品部の芦田俊彦部長(46)は「県内外の人に高知の文旦を知ってほしい。生徒には商品開発の仕事に興味を持ってくれるとうれしい」と期待を込めた。【郡悠介】

3/9(月) 8:59配信
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