毎日新聞 2020年3月10日 10時36分(最終更新 3月10日 22時25分)

 海上自衛隊は10日、自衛隊法で禁じられている兼業と情報漏えいをしたとして、護衛艦隊司令部付の森田哲哉1等海佐(55)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。海自警務隊が、自衛隊法と売春防止法に違反した疑いで捜査している。

海自によると、森田1佐は、2010年ごろから10年間、女性向けの無店舗型風俗店(デリバリーヘルス)を実質的に経営し、年100万〜150万円程度▽04年ごろからはインターネット上で性的な技法の解説書を販売し、10年間で約150万円――の収入を得ていた。また14年10月ごろ、当時艦長だった練習艦「かしま」の出入港情報を、携帯電話のメールで顧客の女性に漏らしていた。

 森田1佐はイージス艦「こんごう」の艦長を務めた経験もある。「自衛隊の威信を傷つける行為だった」と事実を認め、「経済的な理由で副収入を得たかった」という趣旨の話をしているという。

 河野太郎防衛相は10日の記者会見で「極めて問題。国民の皆様に申し訳ない」と述べた。https://mainichi.jp/articles/20200310/k00/00m/040/073000c