放射性物質の濃度が一定の基準を超え、指定廃棄物となっていたコンクリートのがれき170キロが、環境省のミスでほかの廃棄物と一緒に回収されて土木工事に使用されていたことがわかりました。

環境省の発表によりますと、土木工事に使用されたのは、福島県飯舘村で民間の事業者が一時保管していたコンクリートのがれき、およそ170キロです。

放射性物質の濃度が1キロ当たり1万9300ベクレルで、環境省が去年11月に指定廃棄物に指定し専用の処分場に運ぶ予定でしたが、先月20日に調べたところ、ほかの廃棄物と一緒に回収され、村内の土木工事に使用されていたことがわかりました。

一時保管していた事業者はほかの廃棄物と区別して囲いを設けるなど、法令に定められた基準を守っていたにもかかわらず、環境省の職員が誤った指示を行い、ほかの廃棄物と一緒に運んでしまったということです。

土木工事が行われた場所の空間線量は周辺と同じ程度だということですが、環境省は指定廃棄物を含む資材を早急に回収し、適正に処理するとしています。

環境省は「村や住民の皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。多くの指定廃棄物の処理が控えるなか、あってはならないことで、今後は絶対にこのようなことがないよう努めていきたい」としています。

2020年3月13日 19時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200313/amp/k10012330331000.html