>誤判断の確率はだいたい3〜5割

陽性をみつけしようとしたとき、誤判断(以下、「判断」ではなく、こうしたケースで一般に使われる「判別」と呼ぶ)には2種類ある。
偽陽性:本当は陰性なのに陽性と判別する。これを第1種の過誤という。
偽陰性:本当は陽性なのに陰性と判別する。これを第2種の過誤という。
なお、このケースでは、本当に陽性であるときに正しく陽性と判別する確率を「検出力」という。
したがって、検出力=1−[第2種の過誤の確率]
また、第1種の過誤の確率を「有意水準」と呼ぶことがあり、いわゆる「判断の誤りの率」や「誤差率」ということになる。
例えば、「有意水準5%で陽性と判断された」あるいは俗に「誤差率5%で陽性だ」というときは、「陽性という検査結果が出たけど、本当は陰性である確率が5%」という意味だ。

有意水準をどの程度にするかはケースによるが、通常は5%(俗に2σという)が多く、教科書では0.3%という例も、3σや「センミッツ」として有名。
「誤判断の確率はだいたい3〜5割」というのがこの有意水準を指すなら、ほぼ実用上の意味はないことになる。