“アジアの夜遊び天国”が全面封鎖――。タイの内閣は17日、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置として、首都バンコクとその周辺の夜遊びスポットなどを今月いっぱい封鎖すると閣議決定した。タイは日本人に大人気の観光地。この春休みや4月のタイ正月、そしてゴールデンウイークに旅行を予定している人も多かろう。強行かキャンセルか、決断に悩む人に、現地の最新情報をリポートする。

 封鎖されるのはバーやパブ、マッサージパーラー、ナイトクラブ、映画館、スポーツ施設で、コンサートや展示会、宗教的な集まりなど人が集うイベントも禁止となる。期間は18日から今月いっぱいまで。ただ、ショッピングモールやレストランの封鎖は今のところない。

 対象エリアは、バンコク都と隣接5県(ナコーンパトム、ノンタブリー、パトゥムターニー、サムットプラーカーン、サムットサーコーン)のバンコク首都圏。会見したプラユット首相(65)は「これはバンコクやタイの封鎖ではなく、人が集まることだけを制限するもの」と説明した。

 その後、バンコクに次ぐ“世遊び天国”パタヤと世界的に有名なリゾート地プーケットでも歓楽街閉鎖となった。

 タイ各地の風俗街は「濃厚接触の最前線」と批判されつつも、これまではほぼ通常営業。中国人客は激減したが、欧米人客は変わらず多かった。バンコクではゴーゴーバー街こそ普段通りだが、日本人歓楽街のタニヤ通りは日本人の駐在員や観光客も今やわずかだ。

 そんな中、担当大臣のアヌティン保健相は先週末の14日に「ナイトスポットの閉鎖を内閣に提案する」とメディアに語ったが、プラユット首相は「現時点でその必要はない」とコメントしていた。状況はこの3日で激変した格好だ。

「閉鎖は時間の問題だった。ただでさえ客が激減し、感染を恐れた風俗嬢が一時的に田舎に“疎開”するケースも増えていて、すでに活気はない。アヌティン保健相はナイトスポットをクラスター感染の発生源とみていたし…」とは現地在住記者。

 タイは17日現在、感染者177人、死者1人だが、日本からの入国は禁じていない。入国しても自己観察や社会に責任をもった行動を、と呼び掛けるにとどめている。だがここ数日で、日本からの帰国者やその家族の感染が相次ぎ、現地在住の日本人感染者第1号も出た。その家族も感染している。

 来月にタイへ行く予定という50代の男性は「現地の友人知人には『来ないで』『来ても会えない』と言われてる。誰も遊んでくれそうにない。自分は行く気満々なんだけど…」と困惑しきり。

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2020年03月18日16時55分
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