日本オリンピック委員会(JOC)の籾井圭子常務理事は19日、新型コロナウイルスの感染拡大で国際オリンピック委員会(IOC)が各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)選手代表と18日に開いた電話会議で質問が相次ぎ、日本入国後の感染症対策や選手選考の公平性について選手側から不安の声も出たことを明らかにした。

日本からはJOCアスリート委員で、2012年ロンドン五輪フェンシング男子フルーレ団体銀メダルの千田健太氏が会議に出席。報告を受けた籾井常務理事によると、質疑は約1時間20分で東京五輪の延期や中止、無観客での実施の可能性に関する質問も出た。選考の公平性担保や練習ができないことへの対策を問う声も上がったという。

IOC側はバッハ会長が選手の不安に理解を示し、柔軟な対応を取る方針を示した上で「パニックにはなっていない」と強調。大会の延期などを判断する時期ではないことや、予選方式に変更が必要な場合、4月上旬までに関係者に周知するとの説明もあった。

2020/3/19 12:23
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56984160Z10C20A3000000/