大阪府は20日の新型コロナウイルス対策本部会議で、4月3日まで府主催のイベントを原則中止か延期とする方針を決めた。府は13日、イベントなどを条件付きで順次再開する方針を決めていたが、厚労省の専門家による緊急提案などを踏まえて方針を転換した。

高校や特別支援学校などの府立学校でも、条件付きで春休み中の部活や補習などを認めていたが、4月3日まで休校を延長する。府保有の屋内施設も同日まで休館する。

会議では厚労省のコロナ対策本部クラスター班の専門家が作成した試算を公表。府と兵庫県で「感染の急増がすでに始まっている」として、両府県で3月20〜27日に感染者が586人(うち重篤者39人)、3月28日〜4月3日に感染者は3374人(同227人)に増加するとした。

吉村洋文知事は会議で「社会経済活動が止まってしまうと、深刻な問題が生じる。徐々に再開する必要はある」とする一方、「具体的に大阪が挙げられており、専門家の提案や試算は重く受け止める必要がある」と話した。

府は13日、府主催のイベントや府立学校の再開を検討。国の専門家会議で報告されたウイルスの特定を踏まえ、▽換気の励行▽人と人の距離を1〜2メートル程度あける▽近距離での会話を避ける――の3点を満たす場合は21日から順次再開する方針を決めていた。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57052150Q0A320C2AC8000/
2020/3/20 13:36