0001樽悶 ★
2020/03/20(金) 22:41:25.33ID:oGMm1wi+9中国武漢から発生し、日本を巻き込んで世界中で猛威を奮う新型コロナウイルス(COVID19)。今月11日にWHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が「パンデミック(世界的流行)を宣言し、感染拡大が衰える気配は見えない。
このウイルスが恐ろしいのは"新型"であるためだ。未知の感染症は、どのように拡がっていくのか、病原体はどのような性質を持っているかといった"正体"が見えないため恐怖感をより一層増幅する。
私たちが住む日本列島は、歴史上繰り返し流行病に襲われてきた。古代から中世・近世までの日本人は、正体不明で治療が困難な疫病を、目に見えない存在がもたらすものだと信じてきたのである。その原因であるもののけや怨霊、悪鬼を除くため、神仏に祈りをささげてきた先人たちの労苦をこの機会に顧みておこう。
■天然痘大流行は大仏建立を促したのか
近世以前の日本を襲った感染症で、死亡率が高く、流行すると多くの人々が命を失うことで恐れられたのは、天然痘と麻疹(はしか)である。
このうち天然痘が最初に日本で大流行したのは、天平7年(735年)の初夏で、九州の太宰府を中心に北九州で猛威を振るった。
「続日本紀(しょくにほんぎ)」の天平7年5月23日付の勅に、「災異が頻々(ひんぴん)と起こっているが、これは天地からの咎(とがめ)の徴(しるし)で、…施政者としての責めは予(われ)にある」と、時の聖武天皇は自責の念を抱いた。
そこで天皇は、災害を消除し、国家を安寧ならしめるため、宮中と大安寺、薬師寺、元興寺、興福寺で、「大般若経」の転読(経典の一部を読んで全巻を読誦したものとすること)法要が行わせた。
その後も天皇は、疫病のため太宰府で多くの死亡者が出ていることを聞き及び、神に御幣を捧げて祈祷し、京の寺や諸国の寺々に「金剛般若経」を読ませた。さらに太宰府に使者を遣わし、疫病に罹った人々に稲穀や布、綿、塩などを支給し、薬を与えるように命を下したのである。聖武は、未知の感染症の流行を食い止めるため仏にすがるとともに、現実的な施策も実行しているのだ。
天平15年10月15日(743年)、聖武天皇は近江国紫香楽宮で「大仏造立の詔」を発した。この発願を天然痘大流行と結びつける説もあり、近年も天変・事変が重なると「大仏建立」が取り沙汰される。今回も「大仏建立アプリ」が開発され、人気を集めているようだ。
※省略
■感染源は朝鮮半島? それとも中国?
天平時代の天然痘がどこからもたらされたのかについては、朝鮮半島と中国の二つの説がある。
天平9年1月(737年3月)、遣新羅使(朝鮮半島南東部の新羅国への使節)の帰朝報告によると、大使の阿倍継麻呂は帰路、対馬で病死し、副使の大伴三中に病気が伝染して同行できなかったという。その大伴三中は病が治癒して、朝廷に帰国を報告したが、その時、100人を越えていた一行が、40人に減っていたのである。
彼らが朝廷に参内した直後、天然痘は平城京中に広まり、最高権力者である藤原房前が死亡したのをはじめ、房前の3人の兄弟など、太政官8人のうち5人が次々と死亡し、藤原政権が倒れる事態までに発展した。
また聖武天皇が諸国の寺院に「般若経」を転読させた天平7年の流行の際には、入唐から帰国した吉備真備、玄ムら、遣唐使・遣唐留学生らが、中国から持ち込んだのではないかと疑われている。
■「災異改元」やむなし!?
流行病の猛威を抑えるため、日本の国家がたびたびおこなった対処法は、元号を改めることだった。
天然痘の流行によるものだけで、天暦(947)、長徳(995)、永久(1113)、大治(1126)、応保(1161)、長寛(1163)、安元(1175)、治承(1177)、建永(1206)、承元(1207)、嘉禄(1225)、嘉禎(1235)、乾元(1302)、弘和(1381)、享徳(1452)の改元が、いわゆる「災異改元」なのである。
正暦6年(995年)2月22日、全国的な天然痘(裳瘡。もかさ)の流行により、「長徳」に改元された。その前年、天然痘は平安京に侵入し、鴨川や都大路には埋葬しきれない庶民の遺体が放置されたという。年が改まると大内裏の官人(役人)たちも感染し、公家たちにも拡がった。
長徳に改元とされても流行は収束せず、関白に就任して12日しか経たない藤原道兼も死亡した。その後も五位以上の官人のうち69人が死亡し、六位以下の官人・僧侶で死亡したものは数え切れないほどだったという。(続きはソース)
3/20(金) 6:31配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200320-00071210-gendaibiz-soci
https://amd.c.yimg.jp/amd/20200320-00071210-gendaibiz-001-1-view.jpg