0001首都圏の虎 ★
2020/03/22(日) 22:24:15.23ID:wokrd3Mh9新型コロナウイルスが世界に拡散するなか、航空会社は渡航禁止令や需要の激減への対応として、フライトの中止や航空機の運行停止、空港閉鎖などを進めている。
こうしたなかデルタ航空が3月16日(米国時間)、不特定数の航空機について米国各地の13の空港から国外70カ所への運行を再開する方針を明らかにした。しかし、デルタ航空がこれらの航空機の搭乗券を販売することはない。これらの航空機は貨物輸送を担うデルタ航空のグループ企業によって運営され、貨物輸送の需要に応えていくことになるという。
デルタ航空が旅客機を貨物機として活用することになったのは、大韓航空と、シンガポールの格安航空会社であるスクートにならった動きだ。この流れにほかの航空会社も続く可能性があり、ブリティッシュ・エアウェイズとキャセイパシフィック航空の代表らも、同様の運用を検討していると語っている。これにより無人の旅客機が空を飛び交うことになりそうだが、これは新型コロナウイルス感染症「COVID-19」のパンデミック(世界的大流行)から生まれた自然な流れと言える。
国際旅客需要は激減
旅客機の運行は、この数週間で激減した。国際航空運送協会(IATA)によると、1月末以降に世界で18万5,000便以上のフライトが取りやめになっているという。
旅客便の減少は続いている。ルフトハンザドイツ航空、エールフランス航空、KLMオランダ航空は、いずれも旅客輸送能力が最大90パーセントも減少している。デルタ航空は旅客輸送能力を計40パーセント削減すると発表した。アメリカン航空は3月中旬から5月の国際線の運行を、昨年の同時期に比べて75パーセント削減するとしている。見通しは暗く、米国の航空業界はすでに連邦政府に対して、500億ドル(約5兆5,000億円)以上の支援を求めている。
注目すべきは、旅客機が人や荷物、それに付随する細菌以外のものも運んでいることだ。旅客機はたいていの場合は多少の貨物も運んでいる。これは航空会社にとっては空いたスペースを容易に収益源に変えられる方法である。
国際物流支援企業のフレックスポート(Flexport)で貨物機の運営を担当するニール・ジョーンズ・シャーによると、アジアでは旅客機の輸送能力の約45パーセントを貨物が占めているという。大西洋を横断するルートでは、その比率は80パーセントに上る。米国と欧州(先週末の時点では英国とアイルランドを含む)間の旅客輸送がほぼ絶たれたいま、旅客輸送能力は消え去った。
需要増で貨物運賃も輸送時間も2倍に
こうして貨物専用機のみが運行している状況により、貨物運賃は通常時と比べて約2倍に跳ね上がっている。通常この時期であれば上海からシカゴまでの送料は1kgあたり3〜3.5ドルだが、「それがいまや6ドルを超えています」と、シャーは語る。
多くの荷物が輸送待ちを余儀なくされていることから、輸送にかかる時間も約2倍になっている。シャーによると、通常時であれば香港からシカゴまでの輸送にかかる時間は3〜5日だという。いまでは、それが5〜8日に延びている。
輸送能力の不足に拍車をかけているのが、1月から2月にかけて生産能力が15パーセントにまで落ち込んでいた中国の工場が生産量を増やし始めている一方で、米国と欧州が封鎖状態にあるという事実だ。当初の生産減少により、企業はあらゆる在庫が減少している。通常なら船で製品を輸入している企業はなんとしても在庫を確保する必要があり、安価だが時間のかかる船での輸送を待てない状況にある。
「この数週間、初めて貨物機を利用する顧客が多くなっています」と、シャーは指摘する。「生産が増えているなか、需要に対して輸送能力は大幅に不足しています。しかも運賃は非常に高額で、輸送にかかる時間も長くなっています」
2020.03.22 SUN 09:00 全文はソース元で
https://wired.jp/2020/03/22/airlines-use-empty-passenger-jets-ease-cargo-crunch/