2月のビール類市場は前年同月比1%前後の増加とみられる(出荷数量)。うちビールは前年並み。発泡酒は約99%。新ジャンル103%弱。

新型コロナウイルス感染拡大にともない宴会等が減り業務用が縮小したものの、いわゆる“巣ごもり需要”で主力商品の缶製品が好調。また節約志向の高まりで新ジャンルへの支持が高まっていることもあるが、各社の積極的なプロモーションもあり、また昨年2月にはなかった天皇誕生日を含む3連休や、うるう年で月間日数が多かった影響もあるとみられる。

アサヒビールのビール類は前年比104%。主力のビール「スーパードライ」は春限定品が貢献して104%(今年累計101%、936万箱・大瓶換算)。新ジャンル「クリアアサヒ」は店頭と連動した広告展開などで118%(累計108%、245万箱)と好調。発泡酒「スタイルフリー」は106%(累計104%、148万箱)。

キリンビールのビール類は103%。ビール計は99%。「一番搾り」は新CM効果などで101%。「同」缶は108%と好調だ。発泡酒計は98%だが「淡麗グリーンラベル」は102%。新ジャンル計は108%。「のどごし〈生〉」97%。躍進が続く「本麒麟」は122%。

サントリービールの、ノンアルビールを除くビール事業は91%。ビール「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」ブランドは「同」「同〈香る〉エール」同時刷新に合わせたコミュニケーション強化などが奏効して104%。缶は107%。また「プレモル」業務用樽生も103%と3か月連続前年超え。新ジャンル「金麦」は106%。「同〈糖質75%オフ〉」120%。昨年同月投入の「同〈ゴールドラガー〉」は初動の裏に当たるため前年を割り込んだ。

サッポロビールのビール類は102%。ビールは91%(累計97%)。「ヱビスビール」が昨年新商品発売の裏に当たりブランド計70%(累計81%、69万箱)だが、主力「黒ラベル」は前年並み(累計102%、205万箱)。「同」缶は前年を大きく上回った。新ジャンルは129%(累計156%)。「麦とホップ」は昨年刷新の影響で68%(累計90%、110万箱)だが、新商品「GOLD STAR」が貢献した。

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