3/26(木) 21:13配信
Web東奥

 弘前公園で4月23日開幕予定だった弘前さくらまつりについて、弘前市など主催4団体は26日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止すると正式に発表した。出店は取りやめ、園内での宴会は原則禁止とする。1918(大正7)年に「弘前観桜会」と称して始まったまつりは今年100回目の節目だった。第2次世界大戦による44〜46年以来の中止で、4回目となる。

 市以外の主催団体は、弘前商工会議所(清藤哲夫会頭)、弘前観光コンベンション協会(三上千春会長)、弘前市物産協会(熊谷孝志会長)。4団体の代表者が26日午後、開催の可否を協議し、国内の感染者が増加してきたことや、外務省が全世界への渡航自粛を要請したことなどを踏まえて全会一致で中止を決定した。

 まつりが中止になっても、多くの人が桜を見るために弘前公園を訪れると予想されるため、夜の安全対策も兼ねて例年通りライトアップを行い、ぼんぼりも設置する。安全対策のための人員を配置するほか、感染拡大防止策も講じていく。

 一方、関係者が園内を巡回し、宴会を見つけた場合は自粛を呼び掛けるが、強制力はない−としている。まつり100回目の記念曲を歌う吉幾三さん=五所川原市出身=のコンサートは来年の4月29日に延期となった。

 26日、桜田宏市長ら4人が市役所で会見。桜田市長は「地域経済には大きな打撃だが、弘前でもいつ発症者が現れるか分からない。一番守らないといけないのは地域住民の命」と強調。「これまでの準備、現在の対策、これから取る対策を100回目と位置付けたい。(来年の)101回目は、次の100回に向けて気持ちを一つにして、市民と共に開催したい」と述べた。

 清藤会頭は「経済的なマイナスは非常に大きいと思う。会議所として最大限努力する」、三上会長は「ウイルスが収まった時に再度弘前に来てもらえるよう対策を取っていきたい」、熊谷会長は「世界的な状況の中で致し方ないが、5、6月に向けて盛り返すことができれば」と語った。

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