「ゲーム依存症」の対策条例が4月1日から全国初施行 街からは“賛否の声” 香川

 3月、香川県議会で制定されたゲーム依存症の対策条例が4月1日から施行されます。

 3月18日。香川県議会は県民をゲーム依存症から守ることを目的とした「ネット・ゲーム依存症対策条例」を賛成多数で可決しました。
 条例は家庭でのルール作りを促していて、その目安として「ゲームの利用は1日60分まで」といった内容が盛り込まれています。罰則はありません。

(記者)
「この条例がいよいよ、あすから施行されます。家庭の反応を聞きました」

街の人の意見はー
(父親はー)
「(Q.家庭ルールの変更は?)その条例にのっとって、家族でも話し合おうかなとは思っています。子どもとの決め事もはっきりするので、いいかなと思っています」
「うちはもともと60分とか、時間を決めてしていたので、特に変更することはないかなと思っています」

(小学生はー)
「(Q.“60分まで”は守れますか?)時間決めて、アラームセットしたりしてやったら、あ、もう終わりだなと思って、守れると思う」

(小学生の祖父はー)
「自分としては、(ルールを)決めるのはいいと思うんだけど、やっぱりその家庭ごとと違うのかな」

 各家庭の「ゲーム利用時間」に踏み込んだ条例は全国で初めてです。行政運営に詳しい専門家は、一律に指針を示す危険性を指摘します。

(香川大学 法学部/三野靖 教授)
「家庭という本来『親密圏』という、“究極の個人”の世界の中に権力が介入していくっていうことは、本来は慎重じゃなきゃいけないわけですね」

 「親密圏」とは、家族や恋人のように深い繋がりがある領域を指します。これまで法律や条例による介入は、家庭内暴力などを除いてあまり行われてきませんでした。

(香川大学 法学部/三野靖 教授)
「むしろこういうことっていうのは、家庭の自治力と言いますか、家庭力で解決すべき問題を行政が代わりに規制するってことは、家庭の力を弱めてしまう、行政に依存してしまう、家庭のことさえ行政に頼まなければならないっていう、そういうような逆効果っていうんでしょうか、を作る可能性があると思います」

街の人の意見はー
(父親はー)
「やっぱり子どもの教育っていうところなんでしょうけど、そこはもっと自主性とか、あまり規制して、締め付けるようなものではないかなと個人的には思っています」

(母親はー)
「ルール上、時間があると子どもも分かりやすい、理由付けとして『なんで60分しかしちゃいけないの』って言った時に答えやすいとは思います」
「その(子ども)の気持ちの持っていくところが、外で爆発できる子もいるし、家にいてゲームをして落ち着く子もいるので、県の条例で決めるものではないんじゃないかと思ってます」


※ ソースに動画あります
https://www.ksb.co.jp/newsweb/index/16852
03月31日 18:15 KSB