映画「陽はまた昇る」「半落ち」などで知られる、映画監督の佐々部清(ささべ・きよし)さんが、3月31日に山口県内で亡くなったことが分かった。62歳。

ドラマで助監督を務め、降旗康男監督に師事してキャリアを積んだ。監督デビューした02年「陽は−」で、日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎賞、日本アカデミー賞優秀作品賞にも選ばれた。

04年の「半落ち」で2度目の石原裕次郎賞に輝き、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した。

認知症を発症した妻と支える夫を描いた07年「八重子のハミング」では、監督とプロデューサーも務め、全国各地に足を運んで上映会を実施した。

映画はほかに「日輪の遺産」「出口のない海」「夕凪の街 桜の国」「ツレがうつになりまして。」など、ドラマ、舞台の演出も手掛けた。

死去2日前の29日には自身のツイッターで、政治問題や、外出を自粛して動画で映画を見たことなどをつづっており、突然の訃報となった。

◆佐々部清(ささべ・きよし) 1958年(昭33)1月8日生まれ。明大文学部演劇科を経て、84年から映画、テレビドラマの助監督を務めた。主に崔洋一、杉田成道、降旗康男、和泉聖治ら各監督に師事した。「鉄道員」「ホタル」(ともに高倉健主演)などの助監督を務めた。

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202003310000500.html