世紀の大彗星(すいせい)になるかもしれないアトラス彗星が接近している。今はまだ望遠鏡でしか見えないが、ここからみるみる明るさを増し、太陽に最も近づく5月下旬には夜空で最も明るいシリウスを超えるマイナス2等になるとの予測もある。夜空に長い尾をなびかせる壮大な姿を現すのか、期待が高まっている。

 アトラス彗星は昨年12月、米ハワイにある小惑星地球衝突最終警報システム「ATLAS(アトラス)」の望遠鏡が発見した。当初は約20等と極めて暗かったが、3月に入って急激に明るくなり、「このペースだと満月くらいになるかも」と一時は天文ファンを騒然とさせた。

 明るさの伸びはその後、いったん落ち着いたものの、著名な彗星観測者の吉田誠一さん(45)は、それでも5月下旬には0等からマイナス2等ほどになると予測する。「順調に明るくなっている。5月になれば目で見える明るさになり、中旬以降は1等ほどになるのではないか」と話す。

写真=青白い姿を見せるアトラス彗星=3月18日、宮城県南三陸町、仙台高専の永弘進一郎准教授提供
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