大分県は4日、新型コロナウイルスに感染した同県別府市の40代男性会社員に関し、感染源とみている男性の同僚が2回目のPCR検査でも陰性だったと発表した。同僚は症状がなく、3月末の1回目の検査でも陰性が確認されていた。県は他の感染経路は考えづらいとして、「検査時にはウイルスが消滅していた可能性がある」としている。

 県によると、この同僚は大分市の40代男性と3月10〜14日の間、フィリピンへ出国。帰国後に大分市の男性の感染が判明したため、この同僚も同28日にPCR検査を受けたが陰性だった。その後、同じ会社に勤務する別府市の40代男性に発熱などの症状が出て、今月3日の検査で陽性に。県は40代男性の行動歴から、職場でこの同僚から感染した可能性が高いとみている。

 県担当者は「同僚は感染していたが、自らの免疫力で完治後に検査を受けたのでは」。一方、感染していても検査で陰性と判定される「偽陰性」の可能性について、県担当者は「否定はできない」と話した。(岩谷瞬)

2020/4/4 21:40 (2020/4/4 21:40 更新)
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