政府が緊急事態宣言を出す準備に入ったと報じられた。さきほど、安倍首相も発令の準備に入ったと正式表明した。
メディアは、連日「感染者が新たに○人」「感染者○人超える」と速報を打って、人々を震え上がらせている。
緊急事態宣言やロックダウンを求める知事や識者らの声が日々高まっている。手遅れだ、という悲観論も多い。

一方で、公開情報で、誰でも確認できる情報なのに、全く報じられていないデータや事実がある。
現状のデータを見たうえで、欧米諸国で取られているような、緊急事態宣言やロックダウンが必要な状況なのかを、冷静に考えてほしいだけだ。

■感染者は増えているが、退院者も増えている

メディアは連日、「感染者数」=「陽性と確認された人数」ばかりを報道している。

検査数が増えているので、陽性確定者が可視化され、増えているのは間違いない。 

だが、その中には一定数の無症状者もいる。退院者も増えている。メディアは新規「感染者」しか報じない。

あまりにメディアの報道が「感染者数」ばかりにクローズアップし過ぎているので、
「今のところ、重症者・死者は1日あたり1桁台で推移している」という事実は、知っておいた方がいいのではないかと思う。

・専門家会議の押谷仁・東北大学教授も同日、ツイッター

緊急事態宣言をした場合には特定の業種を、法的根拠を持って閉鎖したり、より強い外出の自粛をお願いすることになりますが、
すぐに東京や大阪からの交通が遮断されたりすることはありませんし、その必要がある状況でもありません。
東京と大阪の状況はニューヨークなどの状況とは全く異なります。
いわゆる「3密」の環境にあるホットスポットに行きさえしなければ、東京、大阪で普通の生活をしていて感染するリスクは非常に低いのです。(以下、略)

この投稿は反響を呼び、5.7万件もリツイートされたので、ご覧になった方は少なくないと思う。だが、これも全く報じられることはなかった

欧米諸国では感染拡大が深刻化し、ロックダウン(外出禁止・都市封鎖)している国々の状況がメディアで大きく取り上げられている。
一方で、韓国や台湾では、ロックダウンせずに、感染拡大・死者を抑えている。日本はどちらかというと後者に属する。

韓国も台湾も、社会・経済活動をある程度維持し、学校も開いているが、感染爆発という状況には至っていない。
なぜ欧米諸国でかくも感染拡大・死者が増え、東アジアでは抑えられているのか、要因はよくわからない。
ここまで日本がギリギリで持ちこたえてきたのは、医療関係者と専門家の尽力が大きいと思う。感謝したい。

グラフなどデータはソース元にあります
https://news.yahoo.co.jp/byline/yanaihitofumi/20200406-00171775/