新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。政府が首都圏や関西圏など7都府県を対象に初めて緊急事態宣言を発令する中、岩手県では全国で唯一、感染者が確認されていない。県の担当者や専門家に話を聞き、理由を探ってみた。【小鍜冶孝志】

 岩手県独自の対策があるのか、県のホームページ上で公開されている情報を確認してみた。しかし、手洗いやうがい、アルコール消毒の推奨など一般的な予防策の記載が並び、目立った記述はない。担当者に、特別な感染予防対策があるのか聞いてみた。三浦節夫・感染症担当課長は「もしあれば、こちらが教えてほしい」。ただ9日まで感染者が確認されていなかった鳥取県との共通点については「人の往来が少ない点は共通している」と話す。

 岩手県の推計人口は約122万人で、全国で30番台の少なさ。全国で最も少ないのが約55万人の鳥取県だった。岩手県の三浦課長は「当然ながら接触が少ないと感染するリスクも減る」と言う。

会員限定有料記事 毎日新聞2020年4月11日 地方版
https://mainichi.jp/articles/20200411/ddl/k03/040/160000c