東京都新たに166人感染…中野の病院だけで計92人、クラスター化か 
[ 2020年4月13日 05:30 ]
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2020/04/13/kiji/20200413s00042000039000c.html


 東京都は12日、都内で新たに166人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。そのうち87人は中野区の中野江古田病院の入院患者や医師らスタッフであることを明らかにした。感染者は今月上旬に確認された5人と合わせて計92人に上り、クラスター化している可能性もある。
 同病院は感染拡大の防止策として今月5日から外来診療と入院の受け入れを中止していた。だが、7日になって「当院職員および入院患者さんが新型コロナウイルスに感染したことが確認されました」とホームページで公表。安全が確認されるまで入院患者への面会も中止するとしていた。その後、さらに関係者の検査を広範に実施し、多数の感染が判明したという。

 都議会の尾島紘平議員はツイッターで、87人中、80代が最多の26人で、次いで90代が24人、70代が23人と高齢患者が占める割合が高いことを指摘。その上で「院内感染でクラスター化した可能性。第2の永寿総合病院にならなければ良いが」「高齢の患者が重症化することも想定され、病床の確保が急がれます」などとつぶやいた。

 東京では、台東区の永寿総合病院で患者や医師ら163人が感染し、入院中だった患者20人が死亡している。この日は富山市民病院(富山市)、福井県立病院(福井市)、熊本県の球磨病院(人吉市)など各地で院内感染が確認された。今後も全国的に医療機関での感染拡大が懸念されそうだ。

 都によると、この日新たに判明した166人のうち、重症者は1人で、感染経路が不明なのは64人。60歳以上が85人で半数を上回り、うち1人は100歳以上だった。都内の感染者は累計で2000人を超え、これで2068人に。また、新たに高齢者2人が死亡し、死者は計42人となった。都内の感染者数は4日に初の3桁となる116人に上り、11日には4日連続で過去最多を更新する197人の感染が判明していた。