新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、東京都内で確認された感染者数の合計が12日、全国の都道府県で初めて2千人を超えた。12日の都の発表をもとに朝日新聞が分析したところ、最多は30代で、全体の2割強を占めることがわかった。計42人の死者は、70代以上の高齢者に集中していた。

 都内で初めて感染者が確認されたのは1月下旬、中国・武漢からの旅行者だった。

 都内在住者で最初に感染が確認されたのは、2月13日、タクシー運転手の70代男性だった。この男性は1月に屋形船で開かれた個人タクシー運転手らの新年会に参加しており、ほかの運転手や屋形船スタッフらも次々と感染が確認された。

 その後も、感染拡大は続き、2月末時点で都内の感染者は計37人を数えた。最多は70代の10人だった。3月半ばごろには、海外への渡航歴がある人たちの感染が目立ち始め、同17日に102人に。感染源がわからない人も増えていき、同31日に521人となった。

 医療現場での感染も明らかになり、同24日には台東区が永寿総合病院(同区)について、入院患者や看護師の感染を発表。4月12日までに医療スタッフや入院患者ら関連する184人の感染がわかり、少なくとも20人が死亡した。

 4月5日には計1032人に上り、1千人を超えた。同12日には中野江古田病院(中野区)の入院患者や医師、看護師ら計92人の感染が明らかになり、合計は2068人となった。

 都内の感染確認者を年代別(うち不明は3人)でみると、最多は30代の423人(20・5%)。続いて40代の375人(18・1%)、20代の342人(16・5%)、50代の317人(15・3%)、60代の216人(10・4%)となっている。

 10代は29人、10歳未満も18人おり、未就学児の重症者も含まれている。男女別(不明は20人)では男性が1273人(61・6%)と多数を占めた。

 一方で、死者42人(年代性別が不明・非公表は4人)のうち、最多は70代の14人(33・3%)で、次は80代の9人(21・4%)だった。感染確認者数では70代以上が全体の16・7%(345人)だったが、死者数では69%(29人)を占め、重症化の傾向がうかがえる。また、死者のうち男性が29人と7割近くを占めた。

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 都は13日、感染者の集計に誤りがあり総数を1人減らすと発表した。12日までの総数は2067人となる。(荻原千明)

4/13(月) 22:17 朝日新聞デジタル
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