新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、河野防衛大臣は、中国軍の活動が活発化し自衛隊によるスクランブル=緊急発進が増えていることについて、「全世界で連携しなければいけない状況で、極めてけしからんと思っている」と述べ、不快感を示しました。

河野防衛大臣は13日夜、東京都内で通信社の関連団体が主催する会合で講演しました。講演は、緊急事態宣言が出ていることを受けて、出席者を当初の予定の1000人からおよそ20人に限定し、出席できなかった参加者にはインターネットで視聴してもらいました。

この中で河野大臣は11日夕方、中国海軍の空母が去年6月以来となる沖縄本島と宮古島の間の海域の通過を行うなど、中国軍の活動が活発化していることに関連し、「中国機に対する、自衛隊機のスクランブルが去年から相当増えている。新型コロナウイルスと全世界で連携して戦わなければいけないという状況で、極めてけしからんと思っている」と述べ、不快感を示しました。

そのうえで河野大臣は「尖閣諸島の接続水域に入ってくることも増え、中国が南西諸島に対する軍事的な圧力をかけ続けてきている。こういう状況を、国民の皆様にはしっかりと認識していただきたいし、世界に向けて発信しなければいけない」と述べ、中国の軍事的な動向などについて、情報発信を強化する考えを示しました。

2020年4月13日 23時52分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200413/k10012385361000.html