2016年4月の熊本地震から4年を迎えた14日夜、震度7を2度観測した熊本県益城町の木山仮設団地で住民らが約500本の竹灯籠(とうろう)をともして犠牲者を悼んだ。1回目の震度7だった前震が起きた午後9時26分には黙とうをささげた。

 町では家屋の58%に当たる6259棟が全半壊し、倒壊した建物の下敷きになるなど20人が直接死。震災関連死も25人に上る。3月末時点で640世帯1442人がプレハブの仮設住宅や賃貸住宅を借り上げた「みなし仮設」での暮らしを余儀なくされている。

 竹灯籠をともしての追悼行事は住民らが阪神大震災(1995年)を参考に始めて今年で4年目。ボランティアらが竹を切り出し、子供たちが「益城復興ガンバレ」「支えてくれてありがとう」などと言葉を添えて集会所前広場に並べた。

 木山仮設団地の元自治会長で、現在は町内の災害公営住宅(復興住宅)で暮らす荒瀬芳昭さん(70)は「新型コロナウイルスの影響で多くの追悼行事が中止になったり縮小されたりしたが、追悼はそれぞれの立場でできる。被災はつらかったがボランティアや多くの人たちと知り合えた。この経験を忘れず前を向いていきたい」と話した。

https://mainichi.jp/articles/20200414/k00/00m/040/299000c