対策取られなければ日本で死者42万人、重症者85万人

 4月15日(水)に厚生労働省のクラスター対策班に所属する北海道大学の西浦博教授らが午前8時すぎの記者会見で明らかにした死亡者と重症者を推計した数字は大きな衝撃を与えた。

「『いまのままではまずい』と思って(報道陣と)直接お話できる機会を」

会見の中で危機感を露わにした西浦教授。いまは「国家の重大局面」だと語った。

 数字の大きさもさることながら西浦教授は記者会見の中で新型コロナウイルスの感染リスクを避けるためにかなり細かく「これは危ない」というケースをわかりすく説明してくれた点は驚きだった。

「満員電車は危険」

 これまで多くの人たちがマスクして乗っていれば大丈夫だろうと考えていたのに対して、西浦教授は明快に危険だと表現した。

 テレビの夕方や夜のニュース番組では大半が西浦教授の会見の映像を中心に放送していた。

 日本テレビ『news every.』は「ナゼナニっ?」というコーナーで西浦教授らの記者会見の内容をまとめて「通訳」する形で伝えていた。

 それによると西浦教授をはじめとする厚労省のクラスター対策班は、統括責任者の厚労省の課長と国立感染症研究所や大学の教授など外部専門家ら30人あまりがメンバーでその職場の様子がきょう公開されたという。

 その部屋の映像にはホワイトボードが映されて次のような言葉が書いてあるのが読み取れた。

「クラスターの情報収集、可視化、モニタリング」

「クラスターの起こる条件の可視化」

「リスク回避のためのガイドラインの作成」

「自治体・保健所のサポートシステムの構築」

「WHO事務局長のステートメントおよび他国の対策のアップデートとまとめ」

 厚労省クラスター対策班における専門家は研究をして政府に提言する立場で、国内の新型コロナの感染経路をしらみつぶしに分析している。

 対策班は科学的なデータを持っている。非常に説得力がある数字を持っているとスタジオでは解説していた。

「人との”接触”を8割減らせ」と言われているが・・・

 政府や専門家会議などが減らせと言っていたこの「8割」の数字だが、実際にそのためにどういうことをすべきなのかは分かりにくい。

”接触”とは「時間」なのか接触する「距離」なのか?

 これも曖昧なままで「クラスター対策班」にも質問が寄せられていたという。

 そこできょう”接触”の定義が明らかにされた。

 2種類あるのだという。

 ・医学的接触ーせき・くしゃみ(飛まつ感染)、ボディータッチ(接触感染)

 ・社会的接触ー1日の接触人数 10人→2人に減らす

 そのうち、社会的接触を8割減らして2割以下にしようと言われている。

 これまで10人に会っていたなら2人にしましょうと。

 その社会的接触の「目安」は…2メートル以内の距離で30分以上会話をしたときに「接触」と定義する。

 2メートルというのは、会話しても確実に飛まつが届かない距離が2メートル。これをソーシャル・ディスタンス(社会的距離)と呼んでいる。

 2メートルはベッド1台分で距離としてはけっこうある印象だ。

 意識しないと取れない距離だと心得てほしい、と日本テレビの小西美穂キャスターは強調していた。

 小西キャスターの説明によると、それは「数えることができる接触」だと言う。

 ただすれ違う場合はこれに該当しない。それでもすれ違いざまに飛まつを浴びる場合があるのでできるだけ人とは離れてほしいと西浦教授の会見を要約して小西キャスターは解説した。

 記者会見で西浦教授が強調した「接触8割減のポイント」は5つある。 

  (1)感染リスクが高い場所を避ける

 スポーツジム、ライブハウス、夜の歓楽街や密閉空間は避ける。

 リスクが高いことはこれまでの結果でわかっている。

 クラスター班が把握しているだけで、東京の居酒屋で感染した可能性ある人が10人以上もいるという。

 ハイリスクの場所には自分から行かない。

 (2)向かい合って食事をしない

 向かい合って食事をして30分ほどいただけで感染した例がある。

以下ソース先で

4/15(水) 23:56
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20200415-00173494/