リオ・デ・ジャネイロ市は15日から、スピーカー付きのドローンを飛ばし、市内を歩いている市民に、
「家にいるように」、または、「やむを得ず外出する場合は人との距離を2メートル以上取るように」との呼びかけを始めた。

ドローンは街を飛び回りながら、「リオ市役所は全ての市民の皆様に人ごみを作らない、
人ごみに入らないようにお願いいたしております。人ごみが新型コロナウイルスの感染拡大を早めてしまいます。どうか、
社会的距離をお守りください。そして、ご自分の、また他の人々の命、健康をお守りください」と呼びかけている。

また、リオ市は15日から、携帯電話の電波を傍受し、人ごみの発生を感知し始めた。
全てのドローンは市内中央部のオペレーションセンターで管理されている。
リオ市は3月30日に、人ごみを電話で通報するシステム「ディスク・アグロメラソン」を始めた。
ドローンはこの通報に対応するための機器だ。ドローンの機動性を活かし、人ごみを解散させる活動を広範囲にわたって行える。
局番なしの1746、ディスク・アグロメラソンには既に2千件以上の人ごみ発生通報が届いている。

リオ市内の地区を人ごみ発生通報が多く出た順に並べると、上位10位の内、八つの地区が市内西部に偏る。
1位から3位の、サンタクルス、コスモス、パシエンシアは全て西部地区だ。
また、リオ市役所によれば、通信会社TIMの携帯電話の電波を使えば、市内の人ごみ発生地点を特定することが出来るし、
人工知能機能を搭載した防犯カメラの映像を使えば、市内を移動している人の量を特定することが出来る。
新型コロナウイルスの拡散・感染リスクが高い、人の密集地点が見つかった場合は、現場に送られたドローンが、
警告メッセージを流しながらその地点の上空を飛ぶこととなる。

https://www.nikkeyshimbun.jp/2020/200417-01topics.html 2020年4月17日