ニュージーランドはいま、新型コロナウイルス感染症への対策について、国内外で高い評価を受けている。4月15日時点での感染者は1078人、感染の疑いがある人は308人、死者は9人だ。

筆者は22年間、ニュージーランドに暮らしている。ニュージーランドの対策の何が評価されているのかを、生活者の目線でレポートしたい。

まずニュージーランドの対策の特徴は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、「根絶」することを目標に掲げている点だ。各国が感染者を減らすというスタンスのなか、「根絶」という目標は珍しいのではないだろうか。

国民はこの政府の方針に従い、3月26日から4週間の予定で「世帯ごとの隔離」などを実践している。

世帯ごとの隔離というのは、基本的に家族単位で終始自宅で過ごすことを指す。学校は休校となり子どもたちは自宅学習をする。大人は、医療関係者などの「必要不可欠な職」に就いているのでない限り、自宅勤務をする。外出できるのは、食料品や医薬品を買う時と、近所で散歩などの軽い運動をする時に限られる。

人通りがなくなったウェリントンの市街地(4月11日)〔PHOTO〕Gettyimages

どこであっても、他者とは必ず2mの間隔を空ける「ソーシャルディスタンス」も方針の1つ。買い物をしに外出できるのは世帯の代表者1人だけだ。

筆者が得た感触では、すべてとまではいかないが、10人中8人ほどは世帯ごとの隔離を行っているのではないだろうか。

以下ソース 
現代ビジネス
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71914