新型コロナウイルスの終息を願って、碧南市住吉町の鬼福製鬼瓦所が、疫病退散に御利益があるとされる妖怪「アマビエ」を題材にした鬼瓦を制作している。
四代目の鈴木良さん(36)が、会員制交流サイト(SNS)で「病がはやったら私の写し絵を人々に見せよ」と告げたと伝わるアマビエが話題となっていることに着目。
魔よけ、厄よけ、招福などの人々の幸せを願って屋根に飾られてきた鬼瓦に、疫病をはらうと期待されるアマビエを採り入れることを思い付いた。

アマビエは、長い髪にくちばし、胴体はうろこに覆われた半人半魚の妖怪。
柔らかい曲線で、親しみやすいデザインとなっており「見た人の気持ちが和んでほしい」と願いを込めた。

鬼瓦は、三河土製で縦三十三センチ、幅六十センチ、厚み十二センチ。
重さは約十五キロ。工房の鬼師加藤嵐人さん(26)が十七日までに三日間かけて一つ成形した。

一カ月ほど乾燥させてから、窯で焼成していぶし銀に仕上げる。
五月末までに完成する見込み。

鈴木さんは「おまじないかもしれないが、一刻も早いコロナの終息を願ってます。
アマビエ鬼瓦はどこかの神社に奉納して、疫病封じの願いを届けたい」と話す。

写真:新型コロナウイルスの終息を願い、「アマビエ鬼瓦」を制作している鬼福製鬼瓦所の鈴木さん
https://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20200419/images/PK2020041802100220_size0.jpg

https://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20200419/CK2020041902000011.html