【ヨハネスブルク=深沢亮爾】新型コロナウイルス対策で外出禁止令が出ている南アフリカで、警備が手薄になった学校施設を狙った略奪事件が相次いでいる。感染が収まった後の学校再開にも支障が出そうだ。

 南ア政府によると、被害は外出禁止令が発出された3月26日以降、今月17日までで約400校に上った。外出禁止令で職員が不在となった隙を突いた犯行とみられ、職員室のパソコンや給食室の食料品などが標的となっている。証拠隠滅のために放火された学校も出ている。

 シリル・ラマポーザ大統領は13日、国民向けの声明で「子供に不利益を負わせる卑劣な犯罪だ」と非難し、近隣住民に監視への協力を呼びかけた。

 南アの外出禁止令は今のところ4月30日までだ。しかし、禁止令が解除されても、被害の大きい学校の授業再開は難しい状況となっている。

 一方、外出禁止令に伴い、強盗などの路上犯罪は一時的に減少している。

2020/04/19 22:54
https://www.yomiuri.co.jp/world/20200419-OYT1T50159/