オリオンビール(浦添市、早瀬京鋳社長)がストロング系チューハイ「WATTA STRONG」(ワッタストロング)の生産を終了したことが22日、分かった。

 高いアルコール度数の「ストロング系チューハイ」はアルコール依存の助長や健康被害が指摘されている。同社はこれらの指摘を踏まえて生産を終了し、「今後ストロング系チューハイは発売しない」としている。

 WATTAシリーズは同社初の缶チューハイとして、2019年5月に発売。アルコール度数3%から9%まで、限定品を含め複数の種類がある。

 アルコール度数9%の「ストロング」は、通年品の「フルーツシークヮーサーミックス」「ドライシークヮーサー」、限定品の「パッションフルーツ」の計3種が販売されている。今年1月までに全ての商品の生産を終了しており、現在店頭に並んでいる在庫分で販売終了となる。

 ストロング系チューハイはビールや発泡酒よりも安く、アルコール度数が一般的なビールの倍近い9%と「安く酔える」ことから人気となり、販売量も拡大している。

 一方で、アルコール依存対策に取り組む医師からは、大量のアルコール摂取につながる危険性が指摘されている。

 オリオンビールによると、ワッタストロングは発売から3月24日までに165万8千本、1億7022万円を売り上げており、ワッタシリーズ販売額の約4割を占める。

 同社広報は「社会的に高アルコール飲料の害が指摘されていることを受け、社内で検討を重ねてきた。県民の健康に貢献することが使命なので、高アルコール飲料の発売を中止することにした」と説明した。

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