新型コロナウイルスの感染が拡大する中、家庭ゴミを回収する清掃員が感染リスクに直面している。ゴミ袋の中には使用済みマスクやペットボトルが交じり、感染者のウイルスが付着している恐れがある。現場で働く人からは「リスクを減らすため、ゴミ袋をきっちり縛るなど捨てる際のマナーを徹底してほしい」と切実な声が上がる。

 大阪府で回収を委託されている民間業者の20代男性従業員は4月下旬の朝、住宅街に捨てられた可燃ゴミを前に作業の手を止めた。袋の中には不燃の折りたたみ傘が入っていたのだ。軍手をした手で取り出そうとしたところ、袋には使用済みのマスクやティッシュがつまっていた。「感染者のものだったら」。不安がよぎった。

会員限定有料記事 毎日新聞2020年4月27日 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20200427/ddm/041/040/110000c