加藤厚生労働相は27日の衆院本会議で、新型コロナウイルスの感染の有無を短時間で判定する「抗原検査」について、1社から承認申請があったことを明らかにした。厚労省は速やかに審査する方針で、早ければ5月中にも承認され、医療現場で使えるようになる可能性がある。

 この検査は、検査試薬などを手がける「富士レビオ」(東京都)が開発し、27日に申請した。鼻の奥の粘液などを採取して検査キットに入れ、新型コロナウイルスに特有の物質が含まれていれば15分程度で陽性の反応が表れる。普及しているインフルエンザの迅速検査と同様の仕組みだ。

 同省関係者によると、別の種類のコロナウイルスと区別できるかなどが焦点。精度に問題がないことを確認できれば審査は数週間で完了する見通しだという。

 現在、感染の判定に使われているPCR検査は、専用の機器で4〜6時間かかるため、患者の検査待ちが数日から1週間程度に及ぶこともある。検査キットが実用化されれば、多くの患者を短時間で調べられる可能性がある。ほかにも複数の会社が開発を進めており、同省はPCR検査と抗原検査の使い分けなど、検査の戦略を検討する。

4/27(月) 23:24配信
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