写真:米澤さんがデザインした「アマビエさま」のシールの試作品
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、疫病よけにまつわる言い伝えが話題になっている妖怪「アマビエ」。終息を願って描かれたイラストがシールになった。手がけたのは、ロッテの菓子のおまけシールでヒットした「ビックリマン」のデザイナー。27日からネットで販売され、売り上げは子どもたちのための活動に寄付される。

 描いたのは大阪市北区のデザイン会社「グリーンハウス」で、ビックリマンのキャラクターデザインを長く担ってきた米澤稔さん(66)。知人のイラストレーターがアマビエのイラストを次々に公開するのに気づき、軽い気持ちでラフスケッチを始めたという。

 仕事の合間を縫って1週間ほどで仕上げた「アマビエさま」を今月8日にツイッターで公開すると、かつてシール集めに熱中した30〜40代が反応した。「シールにして貼りたい」という要望も多く寄せられた。

 ロッテのビックリマンチョコのおまけシールは、天使、お守り、悪魔の種類が1980年代から90年代にかけて大ブームとなった。米澤さんによると、悪魔を封じるため、お守りや天使のシールを悪魔の上から貼って「封印」するのがシールを使った遊び方だったという。

 「もしこのアマビエさまをシールにできたら、ぴったりのアイテムだ」と考えた米澤さん。ツイッターで半分遊びの気持ちで「どこかの企業さん、これをシール化しませんか?」と呼びかけると、車いす用のバリアフリー昇降機メーカー「広洋産業」(東京都豊島区)から「お役に立てないか」と声がかかった。2年前、同社のキャラクター「ラビッティ」のデザインを手がけた縁があった。

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