諏訪湖漁協(諏訪市)は30日、ワカサギの卵の今季出荷量について、前季の7分の1程度だったと発表した。諏訪湖へ流れる上川(同)などで3月上旬からワカサギを捕獲し採卵してきたが、例年ピークの4月下旬に遡上(そじょう)が少なかったため。5月1日に記者会見し、詳細を説明する。

 県水産試験場諏訪支場(諏訪郡下諏訪町)によると、今冬は湖が結氷しなかったことで、鳥による捕食が増えた可能性がある。

 同漁協によると、2019年は14億粒を採卵し、7億粒を出荷した。今年は25日時点で、採卵が3・2億粒、出荷が1・1億粒にとどまった。5月上旬にかけて採卵量が増える可能性はあるものの、諏訪湖放流分に充てるため出荷はしない方針。同漁協は「不調の原因を検討し、次年度に向けた手だてを講じたい」としている。

 同支場などによると、諏訪湖周辺では例年、10億粒以上の採卵が見込める。


信毎web
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