2020年5月3日 朝刊

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 愛知県の新型コロナウイルス感染者数は東京都、大阪府と比べると少ない。人口十万人あたりの感染者数を十三の特定警戒都道府県で比べても、愛知は十二番目。大都市圏なのに、なぜなのか。感染症に詳しい専門家と一緒に考えてみた。

 名古屋市立大の田中靖人教授(ウイルス学)は、国内での感染拡大の初期に愛知でクラスター(感染者集団)が見つかり、対策を講じたことが奏功したとみる。「人々に危機感が生まれた。行政の初動もよかった」

 愛知県では二月下旬以降、名古屋市のスポーツジムや高齢者向けデイサービスを中心に集団感染が発生。三月四日時点の愛知県の感染者は四十九人で、東京都(四十四人)、大阪府(十七人)より多かった。ジムは休業し、名古屋市は一部地域の通所介護施設に休業を要請。クラスターの拡大は封じ込められた。



名古屋駅のビル群から延びる、片側3車線の道路を走る乗用車=2日、名古屋市中区で
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 愛知は、感染経路不明の人の比率が低い。

 四月六〜二十六日の三週間に感染が確認された人の「感染経路不明比率」を一週間ごとにみると、愛知は順に三割、四割、二割強。東京は七割、七割、六割、大阪は八割弱、六割、三割。愛知では、いつのまにか、どこかで感染する「市中感染」が少ないとみられる。

 その理由を、愛知医科大の三鴨広繁教授(感染症学)は「電車より車を使う人が多い『クルマ社会』と関係しているだろう」と推測する。「電車内はおしゃべり、手すり、つり革などを介して感染する可能性がある。愛知はそのリスクが低い」

     ===== 後略 =====
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