■航空株すべて売却「乗客戻らない」

バフェット氏は米国経済の明るい将来を信じる一方、冷徹な投資家の顔もみせた。株主総会ではデルタ航空など保有していた米大手エアライン4社の株式をすべて売却したと明かした。エアライン株はバフェット氏の「お気に入り銘柄」として知られていただけに驚きが広がり、株主からの質問も集中した。

このほど売却したのはデルタのほか、アメリカン航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空の4社。バフェット氏は2月にデルタ株をいったん買い増したことについて「間違いだった」と認めた。「外出制限が人々の行動に与える影響は分からない。3〜4年後に、昨年までのように飛行機に乗るようになるのか見通せない」と悲観的な見方を示した。

■原油急落「掘っても採算が合わない」

バフェット氏の誤算は他にもあった。バークシャーは19年4月、米石油開発会社オキシデンタル・ペトロリアムの優先株を100億ドルで引き受けると発表した。ところがコロナと産油国の対立で供給過剰に陥り、原油価格が急落。オキシデンタルは業績悪化で現金で配当を払えなくなり、代わりに株式を割り当てる事態になった。バフェット氏は当時は魅力的な投資先だったと釈明した。

バフェット氏は原油価格の先行きについても弱気だった。石油開発会社は「(今の原油価格で)掘っても採算が合わない」と述べ、業績回復の遅れを覚悟しているようだった。原油価格の低迷が続き、エネルギー会社の債務不履行が相次げば、株主が損失を被るのは避けられないとの見方も示した。

続きはソースで

https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXMZO5876903003052020000001-PN1-3.jpg
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58768990T00C20A5I00000/