アメリカ議会上院は、台湾が求めている、WHO=世界保健機関の年次総会への参加を支援する法案を全会一致で可決し、アメリカではトランプ政権に続いて議会でも台湾の参加を後押しする動きが活発化しています。

アメリカ議会上院は11日、台湾が求めている、WHOの年次総会へのオブザーバー参加を支持し、国務長官に対して参加に向けた戦略の策定を求める法案を全会一致で可決しました。

台湾は以前はオブザーバーの資格でWHOの総会に参加していましたが、4年前に中国からの独立志向が強いとされる民進党の蔡英文政権が発足して以降、招待されておらず、来週開かれることしの総会にも参加の見通しは立っていません。

法案を提出した共和党のインホフ上院議員は11日、声明を発表し、「中国政府が台湾の参加を妨害してきたが、もはや受け入れられない。新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大している時に中国政府による外交的いじめがさらにひどくなっている」と述べ、中国政府を非難しました。

アメリカ議会では先週、上院と下院の外交委員会の共和・民主の代表4人が連名でおよそ60か国の指導者に書簡を送って、来週、開かれるWHOの総会に台湾が参加できるよう各国の協力を求めています。

アメリカでは、トランプ政権が台湾の参加を働きかけ中国政府との対決姿勢を強めていますが、これに続いて議会でも超党派で台湾の参加を後押しする動きが活発化しています。

2020年5月13日 4時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200513/k10012427691000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200513/K10012427691_2005130450_2005130451_01_02.jpg