与党は14日、検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案について、週内の衆院通過を断念する方針を固めた。著名人がツイッター上で相次ぎ抗議するなど、世論の根強い反発を踏まえ、軌道修正を迫られた。来週中に衆院本会議で採決を目指す。自民党幹部が明らかにした。

 衆院内閣委員会は理事懇談会で、15日に森雅子法相が出席し、質疑を行うことを決めた。与党は質疑後に採決する構えだ。
 同改正案は国家公務員法改正案と一本化されているため、武田良太国家公務員制度担当相が答弁を担当。しかし、13日の内閣委で武田氏は十分な答弁ができず、反発した野党が途中退席、森氏の出席を要求した。
 これを受け、自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国対委員長は14日、国会内で会談し、森氏の内閣委出席で合意した。
 内閣委への法相の出席は異例。森山氏は記者団に「国民の関心も高く、法相から説明してもらう」と理由を語った。採決については「なりふり構わずということではなく、互いが理解できる上で採決することが望ましい」と指摘した。

時事通信 2020年05月14日21時27分
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