新型コロナウイルスの緊急事態宣言が14日、39県で解除された。一方、千葉県は解除の対象外で、千葉県は外出自粛と人が集まりやすい店舗などへの休業要請を継続する方針を示した。我慢の生活はいつまで続くのか。最初の宣言発令から1カ月以上が経過し、客足が途絶えた観光地からは「秋以降は店が持たない」と悲鳴が上がった。

快晴に恵まれた14日午後、例年なら人であふれている成田市の成田山新勝寺の参道。観光客の姿はわずかで、大半の店でシャッターが下りたままだった。

参道に店を構えるうなぎ店では、4月の売り上げが前年比で約4%になった。5月は1日の客が数人となることも珍しくないという。パート従業員らに給与を支払うため営業は続けており、店のおかみ(78)は「辛抱の毎日です。収束しないと元も子もないので仕方ないが…」と肩を落とした。

国内旅行客がメインの客層という土産物店の男性店主(50)は「今の売り上げは、いつもの100分の1」と説明。行政などの支援給付金を申請したが「今の客入りでは秋以降は店が持たない。両親は精神をやられている」と窮状を訴えた。

新勝寺の入り口近くにある和食店は4月は休業していたが、今は漬物とテークアウトの店頭販売を行っている。「5月の完全休業は耐えられなかった。自粛は必要と分かっているが、気分が落ち込まないように自分を何とか励ましている」と伏し目がちに話した。

千葉県都の繁華街を行き交う人からも不安の声が上がった。千葉市中央区の名倉まり子さん(70)は外出自粛継続に理解を示しながらも「(営業を続けた)パチンコ店の公表など千葉県の対応が遅かったように感じて不安」とこぼした。

千葉県庁勤務の男性(44)=同区=は職場でテレワークなどを実施しているといい「コロナ疲れしてきた。早く収束して元通りの生活に戻ってほしい」と疲弊した様子だった。同区の無職の40代女性も「最近は感染者も減ってきているけど、(他県で宣言が解除され)再度感染者が増えなければいいけど」と話した。

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5/15(金) 13:38配信