2020年05月15日21時15分

 【香港時事】香港の大学一斉入試に出題された歴史に関する問題をめぐり、中国側が「日本の中国侵略を美化している」と非難し、物議を醸している。香港の教育当局は15日、出題者に問題の取り下げを求めたと発表。中国による香港の教育問題への介入は「一国二制度」の侵害につながりかねず、民主派は警戒を強めている。
 香港メディアによると、この問題は14日の試験で出題された。「1900〜45年、日本は中国に弊害よりも恩恵をもたらした」との一文に関して、参考資料を基に自身の考えを記述させるものだという。
 資料には20世紀初頭の清朝から日本への留学生派遣に関するものなどが含まれており、中国系香港紙は「日本寄りの回答に導く」と指摘。中国外務省の出先機関である駐香港特派員公署はフェイスブックを通じ「出題者の政治的立場が問題作成に影響しており、歴史的事実をゆがめている」との意見を紹介し、批判した。(2020/05/15-21:15)

https://www.jiji.com/amp/article?k=2020051501227&;g=int