https://news.yahoo.co.jp/articles/feffa113f0c8c2b838d21a0108b5e0bb74a35252

新型コロナウイルスの影響で静岡大馬術部が、飼料代など年間数百万円かかる運営費の確保に苦慮している。
部員が県内外の大会で競技補助員のアルバイトをして大半を賄ってきたが、大会は軒並み中止に。
「2、3カ月先も見えない状況」にまで資金難に陥った。部員らは「馬を殺処分しなければいけなくなるかもしれないが、
絶対に避けたい」と寄付を呼び掛けている。

馬術部は静岡キャンパス(静岡市駿河区)で6頭の馬を世話している。2019年度は飼料や装蹄、医療費などに約645万円を支出した。
20年度は大会出場がなくなるため遠征費は不要となるが、維持費として400万円以上必要という。

部員は2〜4年生の男女8人。運営費用に競技補助員や近隣乗馬クラブでの清掃といったアルバイトに加え、
毎月1万円ずつ部費を収めてきた。バイトをほとんどできなくなったため、4月は部費を2万円に引き上げた。
新入生の勧誘活動が困難な状況も悩みの種。学費や生活費を稼ぐためのバイトもできず、経済的負担の大きさで退部した学生もいる。

OBらからの寄付や大学からの補助も得たが、このままでは「部員個人からの徴収が増えてしまう」と農学部3年で主将の男子学生(20)。
頭数を減らすことも視野に入れるが、すぐに引き取り先は見つからない。

部長(顧問)の河岸洋和グリーン科学技術研究所教授は、静岡大学未来創成基金への寄付を呼び掛ける。
使途を「馬術部のため」と指定すれば、同部のために使えるという。河岸教授は「歴代の学生がバイトしながら維持してきた部活動。
共に歩んできた馬を殺処分することは忍びない」と支援を求めている。


馬を世話する馬術部の部員たち。運営費のほとんどをバイト代で賄ってきた=22日午後、静岡市駿河区の静岡大静岡キャンパス
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