5/26(火) 12:20配信
産経新聞

萩生田光一文科相=11日午後、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)

 萩生田光一文部科学相は26日の閣議後会見で、新型コロナウイルスの影響で政府が導入を検討する「9月入学制」について、「あくまで臨時休業がさらに長期化した際の選択肢の一つ」と述べ、今後の状況を慎重に見定めていく考えを示した。一方、一部の自治体や学校で修学旅行を見送る動きがあることに触れ、卒業式後に実施できるよう方策を検討していることを明らかにした。

 9月入学をめぐっては25日に自民党のワーキングチームによるヒアリングで、全国市長会の市区長と全国町村会の町村会長のそれぞれ約8割が慎重、反対であることが明らかにされた。

 市長会などから示された導入に伴うさまざまな課題について、萩生田氏は「文科省内でも想定していること。さまざまな選択肢について考える一環として、課題や対応策の検討をしている」と強調した。

 また、再開後に卒業年次の子供たちも学習の遅れを取り戻すことができ、学校行事なども実施できることが分かれば、「直ちに(導入を)結論付けるということではない」と説明。一方、感染の「第2波」などでさらに休校が長期化し、学習が阻害される状況になった場合は「大胆な決断も選択肢に入れておかなければならない」とも語った。

 これまで萩生田氏は学習の遅れだけでなく、修学旅行などの行事が実施できなくなることについても懸念を示しており、修学旅行に関しては「卒業式後、(年度内の)3月31日までの間に修学旅行に行けるようにしてあげたい。それが可能かどうかを含めて省内で検討している」とした。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200526-00000516-san-soci