新型コロナウイルス感染症の業務増大で
沖縄県が2月から各保健所でエイズウイルス(HIV)の無料検査・相談を休止していることが28日、分かった。
新型コロナの感染が現状のまま落ち着けば、県は遅くとも7月上旬までに検査を再開できるよう調整を急ぐとしている。

県は例年6月1日から検査機会を拡大する「HIV検査普及週間」を延期すると発表。
「早期の診断ができないことでエイズを発症し、重症化する人が出ることが予想される」として
検査を実施する民間の医療機関リストも公表した。

県内6カ所の保健所でのHIV検査は無料・匿名で受けられるが、
医療機関は数千円程度の費用や記名が必要になることもある。
特に中南部で保健所検査のニーズは高い。

県によると、昨年1年間は各保健所で2100人に検査を実施し、このうち5人の感染が判明。
医療機関の検査と合わせ県内は19人の感染が確認された。
今年の新規感染者は5月28日時点で6人と例年同様のペースとなっている。

県内は人口10万人あたりの新規感染者数が全国上位で、
エイズ発症後にHIV感染が分かる「いきなりエイズ」の割合は昨年42・1%、今年は28日時点で50・0%に上る。
感染者の9割以上が男性で、20〜50代に幅広く分布。

県地域保健課は
「エイズ発症前の段階であれば、服薬治療のみで通常の生活を送ることができる。
 心当たりがある人は早めに検査してほしい」と呼び掛けている。

写真:HIV感染者/エイズ患者の状況と「いきなりエイズ」の割合
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以下ソース:沖縄タイムス 2020年5月29日 10:14
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/577772