「G7拡大を」トランプ発言に日本困惑 避けたい米中対立激化 守りたいアジア代表枠

G7サミット拡大構想を巡る構図
 日本政府は、トランプ米大統領が主要7カ国首脳会議(G7サミット)の参加国拡大を打ち出した真意をつかめず、困惑を深めている。米国はロシアやインドなど4カ国を加えることで「中国包囲網」を構築する狙いとみられるが、日本はさらなる米中対立の激化を懸念。恒久的に参加国が拡大すればアジア唯一の参加国としての日本の立場も揺らぎかねない。

 「議長国である米国をはじめ、他のG7メンバー国とも意思疎通していきたい」。茂木敏充外相は2日の記者会見で、サミット参加国の拡大構想について論評を避けた。菅義偉官房長官も1日、「G7の枠組みが、国際社会が直面する課題に取り組む方針や連携協力を確認する場として引き続き重要」と現行の7カ国の枠組みの意義を強調した。

 G7サミットは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、…(以下有料版で,残り650文字)

毎日新聞2020年6月2日 19時59分(最終更新 6月2日 20時06分)https://mainichi.jp/articles/20200602/k00/00m/010/197000c