2020/06/08 12:16

 【ロンドン=広瀬誠】米ミネソタ州の黒人男性死亡事件を受け、英国各地で7日、前日に続いて抗議デモが起きた。英BBCなどによると、英西部ブリストルでは、かつての奴隷貿易商の銅像をデモ隊がロープで引き倒し、港に投げ込んだ。この貿易商は17〜18世紀の地元商人で、アフリカ大陸から米州に奴隷を運んだ「王立アフリカ会社」の一員だったという。

 ロンドンの議会前広場や首相官邸前にもデモ隊が集まり、一部は警官隊と衝突し、負傷者や逮捕者が出た。議会前のチャーチル元英首相の像は「人種差別主義者だった」と落書きされた。チャーチルは第2次世界大戦で英国を勝利に導いた英雄だけに、「暴力や破壊行為は逆効果だ」(与党・保守党の下院議員)と反発の声も上がっている。
 この週末はフランス、ドイツ、イタリアなど欧州各国でも黒人差別に反対するデモが起きた。

ソース https://www.yomiuri.co.jp/world/20200608-OYT1T50079/