6/11(木) 9:26配信
西日本新聞

イメージ(写真と本文は直接関係ありません)

 鹿児島県知事選(25日告示、7月12日投開票)が、かつてない乱立模様となっている。10日までに現職の三反園訓(みたぞのさとし)氏(62)を含む7人が名乗りを上げ、11日にはさらに1人が立候補を表明する。8人による選挙戦となれば、1947年の佐賀県知事選と2010年の長崎県知事選の立候補者7人を超え、九州の知事選では最多。乱立の背景には、保守系支持層が分裂含みであることに加え、野党側がまとまりきれないことなどがある。

【画像】鹿児島県知事選の立候補予定者

 16年の前回知事選で三反園氏は脱原発を掲げ野党の支援を受け、自民、公明両党が支援した現職、伊藤祐一郎氏(72)を破り初当選。子育て支援と高齢者の生き生き支援を重点施策の2本柱に位置付け、県政与党で原発政策を推進する自民党の支援を受け再選を目指す。

 同党鹿児島県連は4月、「原発や安全保障政策は党の考えと一致している」などとして三反園氏の推薦を決めたが、前回は“敵”だった三反園氏への不満はくすぶる。ある県議は「知事選で応援する候補は、支持者の中でもばらばらだ。一枚岩とは言い難い」。

 前回伊藤氏の後援会長を務めた県医師会長は今回三反園氏の後援会長。逆に三反園氏の当時の後援会長が伊藤氏支援に回るなど有権者にとって分かりにくい状況も。自民党に推薦願いを出したのは三反園氏の他に3人。伊藤氏は「新型コロナ後のかじ取りは自分しかできない」、元鹿児島大特任助教の有川博幸氏(61)は「県庁の機能を発揮させる」、元九州経済産業局長の塩田康一氏(54)は「県民目線の県政を取り戻す」と訴え、保守系支持層の取り込みを狙う。

 野党側も共闘態勢は取れていない。連合鹿児島や立憲民主党などでつくる「5者会議」は5月30日、独自候補擁立を見送り、伊藤氏と塩田氏の2人に一本化を求めることを決めたが、各労組で支持は分かれ、自主投票の可能性もある。

 元民放アナウンサーの青木隆子氏(57)と内科医の横山富美子氏(73)の支持者は反原発など理念は重なる。横山氏を擁立した団体には当初青木氏を担ごうとした人たちもいるが、青木氏が土壇場で断った経緯もあり、一本化は難しいという。

 コロナが影を落とす選挙戦。同県大崎町の女性(62)は「政策でしっかり戦ってほしい」と話す。 

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