6/12(金) 21:40
読売新聞オンライン
 
 ホンダは12日、サイバー攻撃で停止していた世界各地の工場が、全て復旧したことを明らかにした。顧客の個人情報や開発技術などの機密情報の流出は確認されていないという。

 障害は8日午前に確認され、北米やトルコ、ブラジル、インドで工場を停止した。日本でも完成車の検査システムが不調になり、出荷を一時、見合わせた。社内ネットワークを通じてウイルスが拡散し、生産管理システムなどにも影響が及んだ。

 外部からのサイバー攻撃が原因に挙がっており、パソコンなどを使用不能にさせ、復旧の見返りに金銭を要求する「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるコンピューターウイルスが使われたとみられる。

 順次、復旧を進め、残っていた米オハイオ州の四輪車工場も11日に完全に回復した。生産の遅れは挽回できるため、事業への影響は限定的だが、安全対策としてパソコンの多くを初期化する必要があり、一部のデータは失われた。

 ホンダでは2017年にも、パソコンがランサムウェア「ワナクライ」の被害に遭い、国内の一部工場を停止したことがある。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200612-00050263-yom-bus_all