パキスタンでは、各地でバッタが大量に発生し、農作物を食い荒らす被害が広がっていて、政府は軍の部隊を動員してバッタの駆除を進めるなど対策に乗り出しています。

パキスタンでは、先月から南西部のバロチスタン州などを中心にバッタが大量に発生し、小麦や綿花などの農作物を食い荒らす被害が出ています。

現地からの映像には、視界を遮るほどのバッタの群れが飛び交い、地面を覆って農作物の収穫作業を妨げている様子がとらえられています。パキスタンで大量のバッタが発生したのは1990年代以来のことで、被害は地方の農村部を中心に広がり、政府によりますと、被害総額はパキスタン全体でおよそ5500億円に上ると推計されています。

綿花を栽培する農家の男性は「バッタから綿花を守ろうとしたが、バッタの群れを防ぐことはできなかった」と話していました。

バッタの大量発生について政府は「食糧の安定供給に重大な影響を与える」と危機感を強めていて、軍の部隊を動員して地上と空から殺虫剤を散布するなどして駆除を進めています。ただ、バッタの群れは広い範囲に移動しているため駆除がなかなか進まないのが現状で、農家の間からはより大規模な対策を求める声が上がっています。

■日本や中国など各国も支援

深刻化するバッタの被害を受けてパキスタン政府は、日本や中国など各国から支援を受けてバッタの駆除を進めています。

このうち日本政府は、日本のNGOなどと連携して、バッタを駆除するための殺虫剤をパキスタン政府に提供し、支援する方針を明らかにしています。

以下全文はソース先で

2020年6月15日 9時16分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200615/k10012470511000.html?utm_int=news_contents_news-main_006
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200615/K10012470511_2006150907_2006150916_01_03.jpg